風と共に去りぬ


評価 : ★★★★★
(1952/09公開 アメリカ MGM 232分)

雄大なスケールの中に燃え上がる炎の恋!映画史に輝く不朽の名作

映画史上、燦然と輝く愛の金字塔!!
炎のごとく燃え上がる世紀のロマンを雄大、華麗に描いた永遠・不朽の名作

スカーレット・オハラよ、永遠に。
全世界で永遠の記憶に残る、
マーガレット・ミッチェル原作の不朽の名作。

とうとう、パソコンテレビGyaO〔ギャオ〕 Cinemaに、これを観ずして映画ファンをかたることなかれ!というくらい(観て当たり前!鑑賞義務!と言いたいくらい)の名作「風と共に去りぬ」が登場しましたよっ!!!あの曲を聴くだけでも感動の蘇る人もいるんじゃないですか?(名作にいい曲はつきものですが、タラのテーマもその例に漏れずの名曲)

この映画はいつ取り上げようかな~と思っていましたが、ちょうど公開中みたいなので書いておきます。
最初に断っておきますが、以下は多分ものすごく長文になると思います、いつも長文ですがそれ以上に(^^;(笑)

日本公開は1952年ですが、製作は1939年で当時のアカデミー賞10部門独占(8冠だったり9冠だったりいったい本当はどれが正しいんだと思ってたけど、後で調べるとして今はDVDの箱裏を信じておく(^^;)の栄誉に輝いた不朽の名作です。
記載した過去の宣伝コピーはダテじゃありません。
古い映画ですが色鮮やかで今見ても全然色褪せて感じないし、選りすぐられたキャストも豪華なセットや衣裳も飽きさせない脚本もすべてに手抜きがなく素晴らしい。リバイバルで映画館に登場することも珍しくない作品です(※宣伝コピーの上2つはリバイバルの時のもの、下はDVDの箱の裏に書いてたもの)。
あの当時(日本だったら昭和14年)に、これほどの映画を作れたなんてアメリカってすごい国だね!同じ年にジャンルは違うけれども「オズの魔法使」「駅馬車」などの今でも残る名作が他にも作られているし。
しかもおっそろしく長い232分もの大作!
時間だけ聞いたら「えーっ、4時間近くもあるの!?」って思いますが、大河ドラマさながらに壮大なスケールで描く昼メロちっくなストーリーで先が気になって観ていくうちに時間を忘れてしまうほどかなり見応えのある映画です。

「明日は明日の風が吹く」という言葉でも有名なお話なので今更説明の必要もないと思いますが、念のためにどんな内容かというと、南北戦争前後のアメリカ(アトランタだっけ?)を舞台に、まるで燃え盛る炎のように情熱的な女性、スカーレット・オハラの波乱万丈な半生を描いた物語。
その製作背景も、当時まだ実験中のテクニカラーを導入しての撮影とか、十数人もの脚本家によって何度も何度も脚本が差し替えられ続けたとか、監督が途中で交代したとか、かなりの波乱万丈なものだったそうで映画ファンの間ではこの点でも有名です。
この製作者のセルズニックという人もスカーレットのように困難な状況から何度でも立ち上がるような人だったのではないかと想像します。それゆえ、この作品は今でも二度と作れないであろう超大作として後世の映画や番組製作に多大な影響を及ぼしているのでしょう。少なくとも、日本の奥様方の心をとらえて離さない人気の昼メロ製作は絶対どこかにこの映画の影響を受けてると思う(^^;(笑)

・・・しかし、映画史上、これほど嫌な女を主人公に据えた映画が他にあったろうか?
主人公って愛されキャラが普通なんですけどね、特に女性の場合は。
主役のスカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)は、ものっすごく自己中心的でワガママで自分勝手で気が強くて、自意識過剰で気位が高く、思い通りにならないとすぐキレるし、他人の気持ちなどお構いなしで目的のためなら手段を選ばずに周囲を振り回すという・・・観ているだけでムカつくほど、とにかくものっすごく嫌な女なのです。

こんな女を主人公にしているのに、どうして何十年経っても不朽の名作と言われるのか?

それは困難な状況にぶつかっても絶対に諦めずに向かっていくところや、プライドを持って強く生きる姿が格好いいからではないでしょうか。嫌な女だけど、いつでも真っ直ぐで凛とした態度であの時代に自主性のある逞しい生き方をしているというのは尊敬に値するしね。(振り回されるのは迷惑だが(^^;)
利害だけを考えて突っ走った行動をするところは素直に共感できないし、現実に近くにこんな人がいたらお近づきになりたくない絶対嫌いなタイプなんだけど(笑)
こんな憎らしい役なのに、そのあまりにも情熱的で激しい強い生き方に憧れをも抱かせるヴィヴィアン・リーはハマリ役!美しさもさることながら、あの気位の高さと時おり見せる弱い一面の演技が秀逸。嫌な奴なのにストーリーが進むにつれどこか憎みきれない面も出てくるし、ラストまでずっと惹きつける魅力が半端じゃない
彼女と対極にあって、心美しく芯が強くいつも誰に対しても優しく包み込むように接するまるで天使のような性格のメラニー(オリヴィア・デ・ハヴィランド)はたしかに女性として素晴らしくて憧れるけれど、やはりスカーレットの魅力には及ばない。

それに引き換え、そのスカーレットが恋をしているアシュレー(レスリー・ハワード)はそんなにイイ男か?って男で、あんなに激しい女性がいったいこの男のどこに惹かれてあれほどまでに固執していたのかが謎・・・。逆境の中で現実を見ているスカーレットと、理想論を夢語りにするアシュレーでは正反対で合うわけがないのに。
それに、アシュレーが他の男と違うところといえば、スカーレットに特別な関心をもってないところとか、追いかけても思い通りに振り返ってくれない態度くらいだし・・・。一応、最初にスカーレットの好意に対して拒否の意思表示をしてるんだけど、中途半端に優柔不断だからスカーレットも期待してしまったのかもしれない。だけど後ろ向きな性格で観ててイライラするし、メラニーを守れる力もなく逆にメラニーに支えられて生きているようなこの男にはちっとも魅力を感じない。本当にどこがよくて?という感じ。

逆に飄々としたレット・バトラー(クラーク・ゲーブル)がなんと素敵に見えることか!
原作者マーガレット・ミッチェルは「クラーク・ゲーブルのために書いた」と言っていたそうだけど、本当にそうだと思うくらいぴったりと役に合っている。
最初に登場した時は「なんだこの怪しい奴は(^^;」と思っていたけれど(ォィ)、スカーレットのワガママを受け止めて、いつでも大きな愛で包み込んでくれる大人の紳士。子煩悩なところもイイ。ラストで霧の中に消えていく後ろ姿までもが格好いい。
レット・バトラーのような素敵な男性に心から愛されていたのに、いつまでもアシュレーみたいなつまらない男を心のどこかで執念深く追いかけ続けていたスカーレットの気が知れない。
だから最後に自分が幻を愛していたことに気付いた時、本当に大事なもの達を失ってしまうのだ。
全てはいつでも自分勝手に傲慢に振る舞ってきた自業自得が招いた悲劇。
だけど悲劇だけでは終わらない
それがこの映画の良さ。
私が最初に観たのは高校時代でしたが(同じクラスにいた映画好きの女の子がビデオを貸してくれました)、年をとってからまた観ると観方も変わりますね。
あのすれ違いのラストは、昔だったら「えー!?せっかく本当の気持ちが分かったのに!」と思ったけれど、今見返してみたら、「あー・・・このラストでよかったんだな・・・」って思いました。
なぜってスカーレットはいつでも逆境の中で立ち上がる強さを持っているから。
だからあの最後のセリフが活きてるんです。
きっと彼女は父の残したタラという土地に帰って、もう一度人生を立て直すでしょう。
そしてその先の未来に、スカーレットの元に戻って来るレットの姿が見えるような気すらしました。だってスカーレットっていつまでもアシュレーを思い続けていたし、あの一途さ(執念深さ?)があれば、レットの心を取り戻すこともいずれはできそうじゃないですか。レットも窮地には颯爽と現れて機転を利かせてきたから、二人はすれ違いながらもどこまでも惹かれあう存在なんだと思う。
・・・うーん、深い!!!

本当にいい映画というのは、いつまで経っても色褪せない輝きを内に秘めていて、いつ観ても新鮮なんだなあと改めて感じました。
スカーレットは嫌な女だけど(笑)、絶対に観て損なし!
かなり完成度の高い人間ドラマです。CG全盛の現代では、一人の人間の半生を中心にした人間ドラマだけで魅せるこのクオリティは再現できないかも。
そういう意味でもあらゆる意味でも、ハリウッド史上、他に類を見ない傑作だと思います。

DVDは上のリンクの他に、風と共に去りぬ(スペシャル・エディション4枚組)もあります。我が家は4枚組が出るまでに家族が既に買ってしまっていたので普通のほうしかないですが(チッ(^^;)どちらもオススメです。(※ 日本語吹替えにしないほうがいいです、イメージと声が違うと思うので)

未見の方は、パソコンテレビGyaO〔ギャオ〕 Cinemaでも今やってますんで(GyaOの視聴は無料です)、この機会にぜひ御覧になって下さい。

# かーなり古い映画なのでパンフレットは未購入。リバイバル上映時に見つけたら即買いだ!
そういえば、私は観てませんが十年くらい前に続編ドラマを衛星でやってたと思うんだけど、どうだったんだろうね?オリジナルが公開されてから何十年も経ってから製作されているから比べてはいけないけれど。

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