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マルコヴィッチの穴

評価 : ★★★★
(2000/9/23公開 アメリカ/アスミックエース 112分)

入ってみる?
あなたも、15分間マルコヴィッチになれる!
無限の想像力に全世界が熱狂!

とにかく、発想のすべてが奇想天外で「こんなの見たことない!」って感じにさせる要素がつまっている映画です。ただし、ややマニア向けだと思われるので好き嫌いは分かれそう(ハマる人はハマると思うけど)。
ん~、単館上映モノの中でもけっこうキワモノ系だったんでB級といえばB級なんだけど、その発想の斬新さはB級にしてしまうには惜しいので一応カテゴリーからB級ははずしましたが・・・絶対、このスパイク・ジョーンズ監督って、天才か感性がどこかオカシイかどっちかだ(笑)

内容は、妻ロッテ(キャメロン・ディアズ)と倦怠期を迎えた売れない人形遣いクレイグ(ジョン・キューザック)がやっと就職した7と1/2階にある不思議なオフィスには、15分間だけ俳優ジョン・マルコヴィッチ(ジョン・マルコヴィッチ本人)になれる不思議な穴を発見し、同じフロアで働いているマキシン(キャスリーン・キーナー)と2人でマルコヴィッチ体験を200ドルで提供する商売をすることになった顛末を描いた不思議系人間ドラマ。

前半はよく出来たコメディ、中盤は心理的な部分の怖さを強調、後半はちょっと悲しくせつない印象。最後のほうは人間ドラマが入ってるんでちょっと哲学的かなぁ。
ほんの2時間足らずの間に、新しい発想とセンスのよさとマニア向けな設定だけでこんなに不思議でこんなに観客の心を捉え、ストーリー展開の流れを大いに裏切っているのに上手くまとめた映画が今までにあったでしょうか。
ストーリーは「え!?」「いったいどうなってんの?」の連続ですが、とにかくすごくよく出来た映画でした。面白かったといえば面白かったんですけど、具体的にどこがどう面白かったかってのは表現できません。
ただ、観客は目の前に不思議でおかしい「マルコヴィッチ・ワールド」を見せつけられるのです。通常ならよっぽどのファンでない限りオレ様映画的なもの(一人だけクローズアップしすぎなもの)を見せられたら「なんだそれ(^^;」ってあまり面白くないと思うんですが、この映画の場合はマルコヴィッチがあんなにたくさん出てくるのにちっとも嫌じゃない。主役であって主役じゃないからか?(字面だけ見たらアタマが混乱しそうな言いまわしだなあ・・・)

しかし、こんな映画は何年かに一本見られるか見られないかでしょうね、とにかく製作者のその想像力に脱帽です。土台は誰もが持つ変身願望だと思うんですが、その一歩先を行っているような展開。さすが、ミュージック・クリップを撮っていた監督だけありますね、その映像と斬新なストーリーに驚き!特にオープニングの人形劇はスゴイです。あれは必見~。

ブラック・ユーモアが過ぎてイカレた悲しいコメディに感じますが、最後に印象に残るのはマルコヴィッチの捨て身の演技かもしれません(よく出演を引き受けたなあと(^^;)・・・てゆーか、大学時代のゼミの教授に似てるような気がして人一倍ウケたのかもしれないけど。だってソフトボイスなあたりまで似てるんだもん(笑)
まあ、「マルコヴィッチって誰?」な人も一回観てみるといいです、既存の映画の常識が壊れます(多分)。

それにしても、キャメロン・ディアスの小汚さにはかなりびっくりしました。予告編のときには「誰だあの小汚い女優は?・・・え、あれがあのモデルあがりのキャメロン・ディアス!?」と出演者名を何度も確認してしまったほどです。『メリーに首ったけ』といい、キワモノ女優かあなたは(^^;

そうそう、そういえばこの映画、ちらっとほんのわずかな程度ですが、ブラッド・ピット、ウィノナ・ライダー、ショーン・ペン、デヴィッド・フィンチャー監督、そしてスパイク・リー監督本人が映画のどこかに突然ゲスト出演しています。それと一部すっかり変貌をとげるチャーリー・シーンは必見(笑) さて全部わかった人、いるかしら?

※ 旧CinemaFile掲載文を修正・加筆して掲載。

# パンフレットは一部まるでネタ帳のような内容がつまった600円。マルコヴィッチがトップ見開きでたくさんいるのはなんだか圧迫感があるけど面白い(^^;

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