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海の上のピアニスト


評価 : ★★★★
(1999/12/18公開 アメリカ/イタリア/アスミック 125分)

20世紀最後の感動。
大西洋の上で生まれ、一度も船を下りたことがないピアニストの伝説

先日、職場関係で知り合った方にご招待していただいてミッシャ・マイスキーのチェロコンサートに行ってきました。
私は父の影響と映画音楽の影響でクラシックも好きなんですが、仲良しの吹奏楽部の人達もピアノ好き(ピアニストもどき?ってくらいの人)も結婚して引っ越してしまったものですから他の友達の多くは興味がないか寝てしまう人ばかりで(^^;、生で聴けるコンサートに行けるような機会がなかったものですから今回のお誘いは超ラッキー♪(よろしければまた機会があったらお誘い下さると嬉しい~とか書いてみる(^^;)
かなり良かったです!
弦楽器は昔から好きですが(ピアノは少しやってましたが弦楽器はべつに習っていたわけではなく音が好き)チェロってオーケストラでは脇役になりがちな楽器だと思っていて、どちらかというとバイオリンのほうが(これは「ミュージック・オブ・ハート」の影響だと思われますが)脚光を浴びやすい華やかな楽器として好きだったのですけど、今回のコンサートで充分過ぎるほどに主役をはれる楽器だと気付いて新鮮でした。チェロ単独で聴いたことがなかったので、哀愁漂うあの音を自在にあやつる技術を見て素直に素敵と感動したわけです。
クラシック音楽って同じ曲でも指揮者や演奏者が違うとまるで違って聴こえるし、年を重ねて聴くたびに深みを増すんだよね、不思議。時代も世代も越えた感動が常にあるところが素晴らしい。

さて、感動を呼ぶ音楽ということで。
こちらはチェロではなくピアノなのですが、これも音楽が素晴らしい映画作品です。
エンニオ・モリコーネのピアノ音楽がとっても映像に合っていて素敵なんです!
音楽って映画の重要な要素の一つなんですけど、この映画では特にピアニストを主人公にしているため、他の映画に比べてもものすごく重要なポイントになってくるのですが、もう本当に映像と音楽がピッタリ自然にあてはまってて単純な音やリズムの繰り返しもあるんだけど耳にとても心地よい仕上がりなんですよ。楽譜も読み書きできずその場で即興で作曲するため二度と同じ曲が奏でられない天才ピアニストという設定に相応しいあの旋律!
第57回(1999年)ゴールデングローブ賞の音楽賞を受賞しています。

内容は、大西洋上を行く客船ヴァージニアン号の中に生後間もなく置き去りされた赤ちゃんが、見つかった年にちなんで1900(ナインティーン・ハンドレッド)と名付けられ、船内のダンスホールでピアノを聴いて育つうちにピアノに関して類稀なる才能を発揮し人々を魅了する伝説の天才ピアニストとなる半生を描いた人間ドラマです。

もしこの作品が「タイタニック」より先に制作されていたならばかなりウケていたでしょう。アカデミー賞だってとれたでしょう。そういう意味では惜しい作品だと思います。

ティム・ロス演じる1900(ナインティーン・ハンドレッド。主人公の名前です)のどことなく少し寂しげな目と純粋無垢さを見事に演じた演技も光っていたし、あの人間離れしたピアノ演奏シーンもそして奏でられる旋律も素晴らしいものでした。
船の上という時間的にも空間的にも制限された空間でのみ生きるピアニスト、どうして彼が一度も船を下りることがなかったのか、他の人には制限された空間であったけれども彼にとっての「自由」はそこにあったのです、ここが大きなテーマの一つでしょうね。うーん、たくさんの選択肢があるというのが自由ではなく、それを選べるのが自由だということなのですね、深い!
「いい物語があって、それを語る人がいるかぎり、人生、捨てたもんじゃない」という台詞がでてきますがまさにその通りでしょう、彼は最初から最期まで伝説になるべき人でした。

「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督、名曲を提供したエンニオ・モリコーネ、さすがです、素晴らしい要素が満載です。
特に音楽が素晴らしい!あのテーマ曲が本当にいいんです。サントラだけでも充分に楽しめるほどの名盤だと思っています。ちょっとでも興味をもたれた方、クラシック音楽が少しでもお好きな方はぜひ聴いて見て下さい。一時の流行モノにしてしまうには惜しいほどの美しい旋律は聴く価値があると思います。
でも映画的には、伝説だけに一部でファンタジー色が濃い作品なので現実味に欠けててなんだか少し中途半端な感じがしてしまうんですね、同じテーマで現実色の濃い素晴らしい作品があるだけにそこだけが惜しいと思いました。それにラストがちょっとねぇ・・・でもあのラストだからこそ彼は伝説の男なんだ、と思います(ガッツじゃないよ(^^;)。
印象的なシーンはたくさんあるんですけどね。
例えば揺れる船の中でグランドピアノのストッパーをはずしてピアノと一緒に床を滑りながらくるくる回って弾いているシーン。監督の遊び心なのかな?それとジャズピアニストとの対決シーンは特に必見。

美しい映像、美しい音楽、そして感動が詰まった作品でオススメです。

# パンフレットは横長の大型で700円。キャストや脚本・音楽との出会いについて監督インタビューが豊富です。

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