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THE有頂天ホテル


評価 : ★★★★☆
(2006/1/14公開 東宝 136分)

最悪の大晦日に起こった、最高の奇跡。

本当は、邦画だし大画面で観る必要のある迫力のあるシーンがあるわけでもなさそうだからDVDレンタルでもいいかなぁ~と思ってたんだけど、今年のお正月にフジテレビでこの映画のセットの一部が公開されているのを見てからちょっと興味が沸いて結局、観に行ってきました。

内容は、たくさんのエピソードが絡み合うので一つにまとめられないんだけど(ごめん、文才なくて( ̄▽ ̄;))、大晦日にカウントダウンパーティーを企画しているホテル・アバンティ内で巻き起こる騒動や人間模様を描いたコメディ。

ああ・・・良くも悪くも舞台っぽくて、三谷ワールド全開だなあ(笑)
やっぱり独特のテンポの台詞回しとか長回しの撮影の仕方とか、どう観ても舞台上演を意識したような作りなので、普通の『映画』とはちょっと違うんだよね。ものすごく緻密に計算された舞台劇を見ているような感覚。
もっとも、それを逆手にとってオープニングとエンディングに舞台の幕アニメ(CG?)をつけてたと思うから、演出は上手いと思う。
あと、映画のために建てられた豪華巨大セット(1Fロビー)も秀逸の出来だし、観た人が全員気づいてるかどうかはわからないけど、ほぼリアルタイムに進行していく演出も面白い。

演出といえば、たらい回しになる緑の頭の幸運の人形(どう見てもトロールで、幸運より不運を運びそうなくらい全然かわいくない(笑))とか、あひるのダブダブ(ちょっと小憎たらしい(笑))とか、クリスマスの時に使っていたとかいう白ひげサンタの人形(すごい使い方だな(笑))とか携帯電話の待ちうけ画面(くねくね?(笑))とか洗顔クリーム(他言無用とか言いながら3個も!(笑))とか垂れ幕の文字(気づけ!おかしいと気づけ!(笑))とかスチュワーデスの衣装(「えっ、あんたのΣ( ̄ロ ̄;)!?」という意味で(笑))とか、小道具の使い方で笑いのポイントを作っているのも素敵すぎ(笑)

それに何より、ハリウッド映画ならこういう作り(それぞれの小さいエピソードを集めて複雑に絡み合わせながら最後はきちんと収束する作り)の映画も「ラブ・アクチュアリー」とか「200本のたばこ」とか「オーシャンズ11」とかいろいろあるけれど・・・あ、「マグノリア」は例外ね、あれは観た人はわかると思うけどなんだか最後が無理やりっぽいまとめだったから(笑)・・・こういうの日本では珍しいんじゃないかな。
私もまだまだそんなにたくさんの映画を観ているわけではないと思うので(反論不可)、日本映画初の試みだったのかどうかはわからないけれど、とにかく知名度がある豪華キャストをこれだけたくさん揃えて、更にそのそれぞれが印象に残るエピソードを持たせ、最後キレイに一まとめになるっていう長編映画は邦画では過去にあんまり存在しなかったように思うんだよね。
しかもこんなにありえないエピソードを広げまくってて最後にキレイにラッピングしてリボンかけちゃうような感じの作りってそうそうないんじゃないかな。宣伝チラシのコピーは嘘じゃないね、たしかにあれをまとめられたってのは奇跡かも。(ちょっと最後のまとめはキレイすぎるかも(笑))
・・・あ、『大停電の夜に』とかはそうなのかな?んー、でもあれってこの映画ほどたくさんの豪華キャストが出てたわけじゃないからまた別かな~、あと短編とドラマも別だね。
とにかくこっちは豪華キャストそれぞれの持ち味を殺さずにありえないエピソード盛りだくさんにして、まさに「お客様のために一杯詰め込みました!」と言わんばかりにてんこ盛りのお正月の福袋!さあさあ寄ってらっしゃい観てらっしゃい!さあ持って行って!みたいな感覚だからさ(笑) (←意味不明)
なんだかキャストとエピソードの宝箱みたいなんだよね、一つの箱にお宝ザクザクってイメージ(笑)
年末~お正月の映画だからパーティーメニューとか御節みたいな一つの箱にたくさんいろいろ入ってますっていう感じと言うほうがわかりやすいかな?

脚本もうまいと思うけど、この豪華キャスト達の演技にも助けられて起こる笑いもあるしね。「えっ、あの人があんなことを!?」とかさ。イメージに合わない演技とか観れたらびっくりでしょ(笑)

おいら、役所広司がシカのぬいぐるみのかぶりもの(顔のところがあいてて顎の下で止める帽子みたいな感じ)をかぶった時に「ええっ!?Σ( ̄ロ ̄;)」って思ったし(笑)
あれをかぶって真面目っぽく話をされても・・・(笑)
一部とっても吹っ切れたような演技で・・・ああ、イメージを更に突き崩して演技派(コメディ?)俳優としての階段をまた一歩上ってしまったのね・・・と密かに思いましたもん(笑)

西田敏行も・・・・・(・∀・;)(梶原善と一緒にいる一部のシーンに唖然)
いや、この人こういう俳優さんだけどさ。
同じ映画の中でころころ変わってシーンごとにギャップが・・・ある意味、役者魂を見た気がしました(笑)

それにYOU・・・この人はギャップがあって驚いたとかじゃないんだけど、そういえば、昔、歌手だったよね・・・って思い出しました(笑)
さすが、昔取った杵柄・・・ラスト一番いいところをさらってしまったような気が(笑)

あと、これもイメージと違って驚いたとかじゃないんだけど(っていうか逆にイメージ通りだったけど(笑))、個人的に一番オイシイと思ったのは伊東四朗!(笑)
途中からもう出てくるだけで笑えた!顔面見るだけでも笑えた!(失礼?(笑))
もー、あの人、ある意味一番オイシイ役だった気がするヨ( ̄▽ ̄;)(笑)

あと、明らかに「それっておかしすぎるだろ・・・( ̄▽ ̄;)」って思うのに誰も突っ込まないシーン(例えば、なんでギター背負ったままお掃除?とか、スイートルームでギターで歌いまくってるのが隣のスイートルームで聞こえるってホテルとしてありえなくない?とか、明らかに見た目がコールガールの篠原涼子がロビーに入り込んでうろつきまくってるとか、客室係の松たか子が勝手に客の持ち物を身につけてみたりとか数え切れないけど)がたくさんで、普通の老舗ホテルだったらきっと「申し訳ございません!」の連続だと思うんだけど、そこも笑いの種の一つとして寛容に観れば楽しいです・・・実際、あんなホテルに宿泊だったらちょっとイヤだと思いますが(笑)

・・・だってあんな伊東四朗に廊下で出くわしてごらんよ?
高島彩じゃなくても悲鳴あげるんじゃない( ̄▽ ̄;)?(笑)

もうちょっと切って2時間以内にまとめてくれたほうがもっとよかった気がするけど・・・まあ、あれだけ伏線を張りまくったエピソードの大風呂敷を広げたら2時間でまとめあげるのは無理かな(笑)

あと、正直な話、くすくすって感じの笑いで個人的には大爆笑にまでは至りませんでした( ̄▽ ̄;)
いや、面白かったんですよ、うん・・・使われている曲もよかったしね。でもそれ以上でもそれ以下でもないっていうか・・・それぞれが個性的すぎて特別心に残るエピソードとか教訓めいたものとかメッセージ性はあんまりないかもってことで(笑)
あと、公開時期をちょっと逃した気がするんだよね~、この映画はやっぱり大晦日が舞台だから12月中に観たかったなぁ。
それにたしかに笑えるんだけど、小ネタがほとんどだったからかなぁ・・・大笑いしに行くつもりで期待して行くとはずれちゃうかもしれません。
あ、それともうちょっとこの人は見せ場があるかも、と期待した人が意外になくて肩透かしをくらったところがあったってのもあるかな。・・・それこそまさに福袋ですが( ̄▽ ̄;)(期待はずれの物も入ってることがあるってこと)

例えば、唐沢寿明・・・あのヅラのような頭が何かアリソウ!と期待したけど、特にヅラがどうのっていうのはなかったですねぇ。オダギリジョーの頭となんとなくかぶるからか?というのもあるけど(だからといってオダギリジョーがヅラネタを披露したわけでもないんだけど・・・この人も出てくるだけでけっこうオカシイよね(笑))。
あと、廊下の一角で踊っていたダンサー(?)の男性、最初のほうに「ここで踊るのはちょっと・・・」と言われていた時にこの人も何かやるのか?と期待してたんだけど最後のほうでちょっと出てきてただけ(本当に出てきてただけで特別なセリフとかなし(笑))だったりとかね。
それに、一部、本当にちょっとしか出てこない人とか出ていたのかどうかわからなかった人とかもいて(エンドロールで確認して「えっ!?」って思いました)キャストを贅沢に使いすぎててもったいないかもっていうのもありで。
まあ、またDVDレンタルした時にそういう隠れキャラを探し出してみようと思います・・・あ、そういう2回目の楽しみがあるっていうのはいいかもしれないよね(笑)

まあ、気楽な気持ちで楽しむにはオススメなので、

さあ、皆で一緒に「有頂天」になろうヨ!☆

 ァ '`,、ヽ(´▽`)ノ '`,、

・・・ごめん、おいらが一番有頂天で長文書いてるよね・・・_| ̄|○(笑)

まぁ、そんなに大きな期待をしなければ(お笑いライブに行くつもりで大笑いさせてもらうぜ!っていう気がなければという意味ね)、かなり楽しめると思いますよ♪
ちょっと時期はずれちゃったけど、豪華キャストが贈るお正月らしく陽気に観る者を楽しませるエンタテイメント作品としてはかなりオススメできる万人向けの良作です。

そうそう、余談ですが。
上映終了後に、パンフレットを買いにグッズショップに行ったら、映画に出てくるあひるのストラップとかぬいぐるみとか売ってたんですけど、最初に見た時、

「・・・なぜここにアフラックのアヒルが(・・?」

と素で思ったのは私だけか?( ̄▽ ̄;)(注※アフラックのアヒルじゃなくて劇中にでてくるダブダブです)

# パンフレットは正方形に近い大きさの600円。出演者相関図とか写真もたくさんあって見やすいです。もちろん監督インタビューや隠れキャラ清水ミチコのインタビューなど、栄外の背景の情報もたくさん。そうそう、この映画の舞台である「ホテル・アバンティ」は1932年に製作されたハリウッド映画『グランド・ホテル』の出演スターの名を配したスイート・ルームを作ったという設定話も載ってたんで、元ネタの『グランド・ホテル』も機会があったら観てみようと思います。

「THE有頂天ホテル」関連サイト
THE有頂天ホテル

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Comments

こんばんは(=^▽^=)
有頂天ホテル楽しそうですね。
こないだの年末にラブアクチュアリーを観てとっても楽しかったのです。あんな感じで一つひとつがあまりごちゃcごちゃせず三谷ワールドが展開されているのなら、楽しいでしょうね(´∀`)
えっ!!あの役所さんが!!みたいなのは楽しいそうですね(=^▽^=)
う~むレンタルまで待つか観に行っちゃうべきか・・・悩むところです(笑)

Posted by: bakeratta | 2006.01.28 12:38 AM

一緒に有頂天になりましょうよ~(笑)
レンタルは2回目の楽しみでもいいかも~、私はDVDがでたら絶対レンタルします(笑)

エンドロール見てから「ああっ、しまったー!見逃した(聞き逃した?)」と思ったところがいろいろあるんで(笑)

Posted by: りす | 2006.01.29 12:56 AM

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