アンナと王様(1999年版)


評価 : ★★★☆
(2000/2/5公開 アメリカ 20世紀FOX 147分)

マーガレット・ランドン原作「王様と私」のリメイク。
一人の女性の情熱が王国の運命を変えた。

Yahoo!Japanのトピックスを見ていたら、バックストリート・ボーイズのニック・カーターと中国人女優バイ・リンが結婚か?みたいなニュースが出ていたので、バイ・リンが出てた映画を取り上げてみます。といっても主役で出ているわけじゃないんだけど(^^;

「王様と私」というタイトルで1956年に映画化され、アニメ化もされ、ミュージカルにもなってる有名なお話なので知っている人も多いと思いますが、19世紀中頃に実在した英国人女性が宮廷教師として赴任した時の体験記を史実に沿って描いたストーリーのリメイク版です。

たんなるリメイクとは違っていて、スケールの大きなストーリーでした。

本国のタイでの撮影許可がおりなかったためマレーシアに巨大セットを作ったと噂には聞いていましたが、あれは全部本当にセット?と思うほどの迫力!
セットだとしたら往年の名作『クレオパトラ』に匹敵するくらいでは・・・いや、もしかしたら超えているかも。すごい、すごすぎる!(でも最近の技術ならCGでも充分に作れるような気もしないではない・・・と思えてしまうあたりが少し悲しい(^^;)

ストーリーはありがちな二番煎じになっておらず人間をしっかりと捉えていましたし、アンナと王様の台詞のやりとり一つ一つが身分を超えた友情(愛情?)が深まっていくのを感じさせるあたりが丁寧に作られていることを物語っていました。ちょっとエピソード満載の感もあるけれど特に飽きることもなかったので素直にいい映画だったと思います。なにより、ロマンスを描いた映画なのに、お互いの立場をわきまえたプラトニック・ラブで終わったのがいい感じでした~。あれでラストにでもあの2人が一緒になっちゃったりしたら、それまでのいい感じがに台無しになっちゃうしね。そのあたりを心得てるらしいところがイイ!

アンナ(ジョディ・フォスター)のあの勇敢さ、精神的な力強さ、正しいと信じる道を行く姿勢、そのすべてが格好良かった。彼女は母親であり父親であり先生であり、そして愛を知った一人の孤独な女性だった。あのような生き方はとても真似できないでしょう、憧れではあるけれど。
そしてシャム王国の賢い王、モンクット王(チョウ・ユンファ)。その家族を暖かく見守る眼差し、王でありながら新しい風(アンナを通じての外国文化)を受け入れるまるでおだやかな水面をたたえる大河のような懐の大きさ、こちらも格好良かった。数多くの子供たち(60人くらいいる(^^;)の中から一人の娘をコレラで亡くしたシーンではこの人は伝統と格式と権威だけにしばられた厳格な王ではなく心底、娘の前ではただの父親だったのだなぁとこちらがせつなくなってしまったほど。
そして、通常なら「ただのオッサンじゃん(^^;」と思うような格好をしていても、これほど品があって威風堂々としていてチャーミングで権威のある大人の東洋人男性が他にいるでしょうか?
国王に側室として献上されたタプティム(バイ・リン)もものすごい美人ってわけじゃないんだけど、アメリカ人が思うであろう東洋美人ってイメージがなんとなく出てていい感じ。恋人と引き裂かれて連れて来られたって設定はかわいそうだけど(^^;
んー。素晴らしい・・・このキャスティングには脱帽だなぁ。

# パンフレットは500円。舞台裏や、実在したモンクット王についての史実も書かれています。

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真珠の耳飾りの少女


★★★☆
(2004/4/10公開 イギリス/ルクセンブルク ギャガ 100分)

謎の天才画家フェルメールの
名画に秘められた物語が 今、解き明かされる。

明日の夜、友人と美術館に行くことになりました♪
ということで、有名な絵を元ネタにした映画を一つ取り上げてみます。

フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」(通称、青いターバンの少女、だったかな?)をモチーフにした映画です。
内容は17世紀に活躍した謎の画家ヨハネス・フェルメール(コリン・ファース)の絵が生まれる背景に、使用人として奉公しに来た少女グリート(スカーレット・ヨハンソン)の存在があったという絵画制作の背景を綴ったもの。絵は実在しますが、多分、ストーリーは絵をヒントにしただけで架空のものです(原作がベストセラーになってるらしい)。

まるでフェルメールの絵そのものが動いているようなスカーレット・ヨハンソンの透明感のある美しさが際立っています。全体的に会話が少なくて派手さがない作品なので、スカーレット・ヨハンソンの存在感の大きさがストレートに表れていて、使用人の少女が一人の画家にどれほどのインスピレーションを与えたのかが伝わってきます。
画面上の光と影の使い方、色彩、絵画さながらに絵になる構図などどれをとっても素晴らしい映像美。
あまりの美しさに娯楽作品というより芸術作品というほうが正しいでしょう。
たった一枚の絵からこんな美しい作品を作り出したのはすごい(実話ではないと思うのだけど)。
フェルメールに敬意を払ったような映像がとにかく素敵でした。

・・・ただ、肝心のコリン・ファースが演じているフェルメールの存在感が薄過ぎ(^^;
画家と少女の間に流れる惹かれあう空気っていうの?抑えた演技の中でもそういう空気が漂っているのはわかるんだけど、どうして深く惹かれあっていくのかの描写が少ないので絵に込められた心の部分が伝わってこないんですねー、うーん。嫉妬に狂ったフェルメールの妻の気持ちは・・・「大奥」に出てきそうだなあと思うくらいの演技でよく伝わるのだが(笑)

静か~な作品なので美術(絵画)の好きな人にはオススメですが、特にお好きでない方にオススメできるかっていうとちょっと微妙~。けっこう淡々としてるし、絵そのものの本当の背景やフェルメールっていう画家に謎が多いから肝心のところはぼかしてるのよね~、はっきりしたスカっとする作品は好きな人には合わないかも。

ところで、「真珠の飾りの少女」なのにいつも「真珠の飾りの少女」とタイトルを言い間違えてしまうのは私だけでしょうか _| ̄|○

# GyaOのネット配信で見たのでパンフレット未購入。

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